本シリーズは、有機的で自然な表面と、人為的に課された構造との対照を探究するものである。樹木のテクスチャーを、42のモジュール単位に分割したものを基盤とする。各8×8cmの正方形は樹皮の生々しい細部を保持しつつ、下地となる素材はコンクリート、木材、石膏、ジェスモナイトへと移り変わる。すなわち、表層と実体のあいだの矛盾を露わにする構成である。

自然発生的な形態を、人間の秩序や論理に結びつくグリッドへと翻訳することで、自然がいかに再解釈され、再文脈化され、再編成されうるかを観者に促す。反復、分節、素材の対比を通じて有機的要素が変容していく過程への継続的な関心を体現し、元の形態を消し去ることなく、新たな構造の言語を形成する試みである。